ニューヨーク外為市場(25日)では、ドルが主要通貨に対して上昇し、先週の急落から持ち直しました。
背景には FRB(米連邦準備理事会)による利下げ観測が依然強いものの、今後の経済指標次第では慎重姿勢に傾く可能性があるとの見方があります。
目次
📉 先週の急落と今回の反発
- 8月22日、ジャクソンホール会議でパウエル議長が「雇用の下振れリスク」に言及。
- これを受けてドルは急落、9月FOMCでの利下げ観測が一気に高まりました。
- しかし25日の市場では、ドル指数が0.49%高の98.32と7月末以来の上昇率を記録。
📊 利下げ確率と注目指標
- CMEフェドウオッチによると、9月FOMCで25bp利下げの確率は84.3%(前日84.7%、1カ月前61.9%)。
- 今週のPCEコア指数、来週の雇用統計、さらに8月CPIがインフレ加速や雇用悪化を示せば、
➡ FRBは利下げ見送りに傾く可能性も。
💶 通貨動向
- ユーロ/ドル:1.1618ドル(-0.69%)
↳ 22日には1.1742ドルと4週間ぶり高値を付けていた。 - ドル/円:147.77円(高値147.93円、安値147.30円)
🔮 今後の見通し
- 年初来でドルは9%以上下落、ユーロは12%以上上昇。
- ロンバー・オディエのチーフエコノミストは、ユーロが6〜12カ月で1.20〜1.22ドルへ上昇すると予想。
📌 まとめ
ドルは先週の急落から回復したものの、利下げの行方はPCE・雇用統計・CPI次第。市場は依然として9月利下げをほぼ織り込みつつ、インフレや雇用次第でFRBの判断が変わる可能性があります。
👉 投資家は「ドル反発が一時的か、それとも利下げ見送り観測でさらに続伸するか」に注目する局面です。