結論先取り: 直近の下落はレバレッジの過多が生んだロングの連鎖清算が主因。
ビットコインは11.2万〜11.5万ドル帯で攻防、イーサリアムは4,200ドル前後を維持。
時価総額は約3.9兆ドルゾーンを死守しつつ、過去の清算ショック同様に短期的なリバウンド余地も残る。
ただし、ドル指数(DXY)の戻りとBTCドミナンスの動きが、アルトの「息の長さ」を決める。
CoinGecko+1
いま相場で“客観的に起きていること”📉
- ビットコインは11.4万ドル前後でのもみ合い。
直近では11.8万→11.2万ドル台まで下押し後に持ち直す展開。
イーサリアムは4,200ドル台を辛うじてキープ。
ソラナは220〜235ドルレンジでの押し目買いと戻り売りが交錯。
The Economic Times+2Yahoo!ファイナンス+2 - 24時間の清算規模は15〜17億ドル級に達し、価格下落→清算→さらなる下落…という負のフィードバックが発生。典型的な「レバレッジの積み上がり崩壊」だ。
Business Insider+1 - クリプト全体の時価総額は約3.9〜4.0兆ドル、BTCドミナンスは56%台。
市場の“重心”は依然としてBTC側にある。
CoinGecko
なぜ下がったのか?―ロング清算のメカニズムを1分で🧨
ロング清算は、上目線の建玉が価格下落で強制決済される現象。
清算は板の薄い所へ向けて売りを呼び込み、節目割れ→逆指値連鎖→さらなる下落を招く。
今回も「11.5万ドル__が割れ→ストップ掃除→オーバーシュート」という、典型的なボラ拡大の教科書的パターンだった。
清算規模が10億ドル超に膨れ上がると、一時的に含み損解消のための売り圧が先行し、トレンドの本質と無関係な“ノイズの下振れ”が起きやすい。
Business Insider
チャートで見る“ここが勝負”の価格帯🧩
- BTC
11.4万ドルの奪回・維持が短期の要。
上では11.8万→12.0万ドルが戻り売りの厚い帯。
ここを抜ければ12.5万→13.0万ドルに真空地帯が生まれやすい。
The Economic Times - ETH
4,200ドルを保てるか。
割れれば4,000ドル前後の需給を再検証、上は4,500〜4,600ドルが初弾の戻り目処。
The Economic Times - SOL
220〜225ドルが日足サポート帯。
上は245〜250ドルが厚いフタ。
crypto.news - TOTAL(総時価総額)
3.9兆ドルを明確キープできれば、市場の地合いは「傷は浅い」判定。
CoinGecko - TOTAL3(BTC・ETH除くアルト総額)
9月に1兆ドル台を回復。
アルト全体の“地合い復活”の分水嶺で、ここを維持できるかが次の上昇の条件。
Bitget
24時間〜数日のシナリオ🎯
ベースケース
反射的な自律反発(ショートカバー+レバ軽減)。
清算の嵐が収まると、需給の歪みが是正され、前日割れた支持線の奪回トライが起きやすい。
リスクシナリオ
材料難の中で戻り売りが上値を塞ぐ。
11.4万ドルを再び割り込み、日足の下ヒゲを呑み込むと、心理的ダメージが広がる。
ノイズ要因
「ビッグアナウンス」系の未確認の噂。
これらはボラを跳ね上げるが、持続性はファンダ裏付け次第。
噂単体での強気転換は織り込まないのが安全運転。
アルトの“向かい風/追い風”を見極める2大指標🧭
1) ドル指数(DXY)
リスク資産に対する逆相関が強い。
20日移動平均/ボリンジャー中央線へのリテストや上抜けは、短期でのアルトの上値抑制に。
直近のテクニカルはやや弱気優勢だが、戻り試しには警戒が必要。
Barchart.com
2) BTCドミナンス
現在56%台。
アルトシーズン本格化にはドミナンス低下が欲しい。
ドミナンスが高止まりすると、リバウンド局面でも資金は大型(BTC/ETH)に滞留しやすい。
CoinGecko
「10日ミニサイクル」って本当に効くの?🔍
動画で触れられた“10日ごとのミニサイクル”は、あくまで独自の時間軸モデル。
過去相場で“区切りの谷間(リセット期)”に天井・底が重なる例は確かに観測されるものの、統計的な優位性を一般則として断言できる段階ではない。
清算規模・現物フロー・ドル/金利・ETF資金といった実需サイドの指標と併用して初めて説得力が出る。
時間則だけで売買判断を固定化しないのがプロの流儀だ。
マクロの地合いも一応チェック🧱
小型株のラッセル2000は先週終値ベースの最高値更新を記録。
米株のリスク選好が続けば、クリプトのリスク許容度にもプラスだが、相場は常に周回遅れの“釣られ高/安”を伴う。
過度な同時性を前提にしないこと。
Investopedia
初心者でもブレない“確認リスト”✅
- 過去24hの清算規模(10億ドル超ならノイズ増大ゾーン)
追いかけ禁止/待ちの判断に役立つ。
Business Insider - 価格の奪回/失守
・BTC__11.4万
・ETH__4,200
・SOL__220
など“数字で言える”節目だけを見る。
The Economic Times+1 - DXYの短期トレンド
戻り強化=アルト逆風の合図。
Barchart.com - ドミナンスの方向性
低下ならアルト妙味、上昇なら大型中心/アルト縮小で構える。
CoinGecko - 総時価総額(TOTAL)
3.9兆ドル帯の明確維持で“地合い悪化は限定的”の目印に。
CoinGecko
筆者の見立て🧠
今回の下落は「レバ清算→需給歪み→反射的リバ」の定番パターン。
戻りの強さは
- 11.4万ドルの“居座り力”、
- DXYの戻り鈍化、
- BTCドミナンスの低下気配
の三点で測れる。
総時価総額ベースでは3.9兆ドルを守る限り、“崩壊”ではなく“調整”の色が濃い。
とはいえ、アルトの本格上昇の鍵はBTC→ETH→アルトへの資金リレー。
TOTAL3の1兆ドルキープとドミナンス低下が噛み合わない限り、戻り売りの速さには要注意だ。
Bitget+1
まとめ🧾
- 下落要因は__ロング清算の連鎖。規模は15〜17億ドル級。
- 短期は自律反発の余地あり。ただし戻りの持続性はDXY×ドミナンス次第。
- 見るべき数字はBTC 11.4万/ETH 4,200/SOL 220/TOTAL 3.9兆。
- アルト本格化の条件はTOTAL3の安定+ドミナンス低下。
- “ミニサイクル”は補助指標として使い、清算・フロー・マクロで裏取りを。
相場は「強弱」よりも「確率と水準」。数字で地図を持てば、ノイズの嵐でも迷わない。


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